米の栄養・・・米、ごはんは太りにくい食べ物

米は私たちのエネルギーのもとにある糖質(炭水化物)と体をつくるたんぱく質を含んでいる最も基本的な食べ物です。
米の成分をその主な働き(精白米100gあたり)
・炭水化物(食物繊維を含む)77.1g⇒エネルギー(熱や力)のもとになる
・脂肪  0.9g

・たんぱく質  6.1g⇒体をつくる
・その他(亜鉛などの無機質、ビタミンなど) 0.4g⇒体の調子を整える
・水分  15.5g

*米のたんぱく質は質の面でも穀物の中ではすぐれています。亜鉛が不足すると、甘いとか辛いとかという食べ物の味が分からなくなります。

ごはんは人間のエネルギー源になり体に活気をあたえてくれます。特にごはんに多くふくまれている炭水化物の大半を占めるデンプンは消化率がよく、体の中でブドウ糖にまで消化、吸収されエネルギーになります。
よく朝食にごはんと食べるといいといわれるのは、脳を働かせる栄養源がこのブドウ糖だけだからです。
便秘の解消にもごはんに含まれている「レジスタントスターチ」(難消化性でんぷん)が発見され、これが食物繊維と似た働きをして便通をよくすることがわかったのです。1日の理想的なエネルギー比(配分)は、たんぱく質15%、脂質20〜25%、炭水化物55〜60%ですが、この配分はまさにごはんを中心とする伝統的な日本食そのものなのです。


おいしいお米を買う秘訣は?

お米は長い期間、常温保存できるので賞味期限はないと思っている人も多いはず。でも、精米したお米は、保存中にも劣化が進みます。つまりお米は「生もの」。だから収穫後の玄米には呼吸作用もあるのです。
お米も精米して玄米の皮をむいてすぐに食べるのが、野菜や果物を同じおいしいというわけです。
そこで活用したいのが米袋の表示にある「精米年月日」なのです。
そこから計算すると、冬なら気温が低いので「1ヶ月から1ヶ月半以内」
気温が上昇しはじめる4月頃から6月頃までは約1ヶ月
7月以降は2週間以内で食べきる量を買うようにするといいでしょう。


お米の鮮度を保つ保管法

お米の鮮度が落ちるとお米が酸化して米粒が粉を吹いたような状態になります。
お米の酸化を防ぎ、新鮮さを保つためには密閉された容器に保管するのが最適でしょう。
お米の保管場所をできるだけ熱のこもらない風通しのよい場所にすることです。
もっとも良いとされるのは、やはり冷蔵庫の中でしょう。


ご飯をおいしく炊くには

お米をおいしく炊くコツは、まず研ぎ方から始まって、浸し方、水加減、火加減、むらし、炊き終わった後のほぐし方です。
まずお米の糖を落とす「研ぎ」から始まり、ポイントは最初に入れた水はサッとかき混ぜたらすぐに捨てること。
その後は水を十分入れ、数回かき回してからうわ水を捨てます。
研ぎ水にはお湯ではなく、水を使うこと。お湯ではお米が水分を吸いすぎてしまいます。
浸す時間は30分から2時間ほどです。約30分で見かけ上は水が飽和しますが、水分が米粒の内部まで均等にいきわたるには2時間ほどかかるのです。
おいしいごはんには、ほどよい「粘り」がありますが、粘りは水加減で変わります。
一般的にはお米の量を「1」とすれば、水はその1.2倍、玄米の場合は水の量は玄米の1.3倍「浸し
」も時間が許せば一晩くらい寝かせておくのがいいでしょう。


ごはんを上手に保存しよう

ごはんの保温は、だいたい12時間〜24時間後までです。
これ以上時間がたつと酸化して黄色く変色してしまいます(アミノカルボニル反応)
炊き上がってから2日後や3日後に食べたいときには「冷凍」です。
冷凍する時は、1食ごとに「小分け」してすばやく凍らせることです。ごはんを冷ましてからすき間ができないようにラップできちんと密封すること。